雲呑を背にして  

~ボードゲームを徒然に~

その絵に何を見出すか? フランス製ボードゲームの傑作!   「DiXit(ディクシット)」

こんにちは、雲呑堂です。

 

今回も8月16日(日)に浅草の東京都立産業貿易センターにて行われた

ゲームマーケット出張版2020浅草』で購入したボードゲームの紹介となります。

 

 

DiXit

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bodoge.hoobby.net


プレイ人数:3人~6人

対象年齢:8歳以上

プレイ時間:約30分

ゲームデザイン:ジャン=ルイ・ルービラ

発売年:2008

*2010年ドイツ年間ゲーム大賞受賞作品

 

 

 発売以来長きにわたり愛され続ける傑作です。前から欲しいなーとは思っていたのですが、ゲームマーケットで発売されていたので、何かの縁と思い購入しました。購入後、すぐに友人とプレイしたのですが、非常に盛り上がりました。感性は人それぞれなんだなぁと実感しましたネ。。。

 

①ルール

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ウサギコマと得点ボード

ウサギコマが乗っているマスが現在の得点を表しています。

 

 

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使用するカード 84枚あります。

 

〇準備

各プレイヤーに6枚ずつ手札を配布します。各プレイヤーは自分のウサギコマとコマの色に対応するトークンを持ちます。

 

〇進行

このゲームは語り部プレイヤー1名とその他プレイヤーによって進行します。それぞれの役割は以下のとおり。

 

語り部プレイヤー

自分の手札を見て、その中から1枚を選び、その絵柄から連想される一文を考えて、他プレイヤーに伝えます。(この際、自分が選んだ1枚は他プレイヤーに見せない)

 

・その他プレイヤー

語り部プレイヤーが言った一文に最も適していると思うカードを手札の中から1枚(3人プレイの時は2枚)選び、絵柄が見えないように語り部プレイヤーに渡します。

 

その後、語り部プレイヤーはその他プレイヤーから提出されたカードに自分の選んだ1枚を入れてシャッフルします。シャッフルが完了したら、以下のように横に並べます。

(写真は3人プレイ)

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左から順に①、②、③、④、⑤と順番を付けます。

そして、その他プレイヤーは語り部プレイヤーが選んだ1枚だと思うカードを選び、その手数字が書かれたトークンを提示します。

 

〇得点の獲得

語り部プレイヤーの選んだカードが全その他プレイヤーに当てられた、または誰も当てられなかった場合、その他プレイヤー全員が2得点します。

 

・上記以外の場合は、語り部語り部の選んだカードに投票したプレイヤーは3点ずつ得点します。

 

語り部以外のプレイヤーは自分が選んだカードに投票があった場合、投票数分の得点が入ります。

 

 

〇ターンの終了

各プレイヤーは手札が6枚になるように山札からカードを補充します。次のターンの語り部プレイヤーは現語り部プレイヤーに左隣のプレイヤーです。

 

これを繰り返して、30Pに到達すれば勝利です。

 

②システムの面白さ

 このゲームの興味深い点は、絵画の捉え方という人間の感性を軸にしたゲームでありながら、その感性が人と異なり過ぎることを許容していない点です。よく言われる、「みんなちがってみんないい」ではこのゲームでは得点できないのです。大衆受けを狙いつつも、自分の独創性を出すという映画監督じみたバランス感覚が求められるゲームであるように感じます。

 

③絵柄の素晴らしさ

 このゲームを語る上では絵の魅力は欠かせないでしょう。多くの人が異なる解釈をできるような絵を用意するというのは大変にハードルが高いと思いますが、このゲームではそれが実現できています。
(中にはどう考えてもトゥルーマンショーだろみたいな絵もありますが 笑)


そして、このゲームは拡張版が数多く、発売されています。

https://boku-boardgame.net/dixit-expansion

boku-boardgame.net

 

④所感

 ボードゲームの魅力の一つに遊ぶたびに違ったプレイが楽しめるというのがあります。多くのゲームでは「状況に応じて複数の戦略を使い分けられるようにする」、「2択に絞った心理戦にする」、「ダイスによる運要素を大きくする」等の設計をし、ワンパターンなプレイ感にならないように工夫されています。その点、このゲームは人の感性、特に絵に対する感性に軸を置くことでワンパターン化を防いでいる点が独創的であると思います。このゲームはフランス製なので、お国柄かもしれませんね。ドイツ年間ゲーム大賞を受賞したのも納得です。

それでは短いですが、このあたりで。
雲呑堂でしたー