秋の夜長にじっくり遊ぼう!未確認生物の第一発見者を目指すボードゲーム「CRYPTID(クリプティッド)」をご紹介!
こんにちは、雲呑堂です。
ここのところ、肌寒い季節になってきましたね。
日が沈むのもだいぶ早くなり、秋から冬への季節の移り変わりをひしひしと感じます。
こんな季節に紹介するのは、じっくりと考えて遊べるボードゲームがいいなあと思い、ここのところ友人と遊んでいてとても評判が良い、このゲームを紹介することにしました。
プレイ人数:2人~5人
対象年齢:10歳以上
プレイ時間:30分~50分
ゲームデザイン:HAL DUNCAN & RUTH VEEVERS
発売年:2018
<ゲームの概要>
プレイヤーは、未確認生物の第一発見者となることを試みる学者です。
6枚あるゲームボードを組み合わせてできる地形の中から、「未確認生物(クリプティッド)」が存在する1マスを真っ先に見つけることができたプレイヤーが勝利となります。
それにしても、この「ボードゲーム」感、すごいですよね。
カードゲームも楽しいですが、色とりどりのマップの上に、たくさんのキューブやディスクが並んだりするのは、これはこれでボードゲーマーとしてはたまりません。
それでは、早速ですがゲームの進め方を説明しましょう。
<ゲームの準備>
まず最初に、ゲームボードの配置を決めます。
全54枚のカードに配置が記載されていますので、ランダムに取って選んでみましょう。
両端が白いカードは通常ゲーム、黒いカードは上級者向けです。
初心者の方がいるときは、まずは白いカードを選んでみることをオススメします。
カードを選んだら、その配置に従ってボードを並べ替えます。
ボードにはよく見ると数字が振ってありますので、その数字の位置に合わせて、カードと絵柄が合うように並べましょう。巨石(円柱)や廃墟(三角)もカードの通りに配置します。
ボードの並べ替えが終わったら、カードを裏返してみてください。
プレイ人数によって、配られる文献(α~ε)の種類と、ヒント番号が変わってきます。
各プレイヤーに文献が行きわたり、それぞれが各色に分かれたキューブとディスク(文献と一緒の色でなくてもかまいません)を持ったら、ゲームスタートです。
<ゲームの進め方>
前述のとおり、各プレイヤーは、ゲーム開始時に配られた文献により、自分だけしか知らない未確認生物の居場所の「手がかり」を一つずつ持ちます。
「手がかり」は、ざっくりと未確認生物の居場所を示すもので、それだけでは居場所を当てることはできません。(「海か山にいる」「熊の縄張りから3マス以内にいる」等)
そこで、他プレイヤーに質問をしながら、他プレイヤーに与えられた手がかりを推測していきます。全員分の手がかりを合わせると、必ずゲームボード上のどこかの1マスを指し示すことになり、この1マスが未確認生物の居場所となります。
自分の番に出来ることは、2つです。
①他のプレイヤー1人に「このマスには未確認生物がいる可能性がありますか」と質問をすること。
②「探索」をすること。
まず①から簡単にご説明します。
質問をされたプレイヤーは、自分の「手がかり」と照らし合わせます。
「いない」場合は、手持ちの「キューブ」をそのマスに置きます。
このゲームにおいて、「キューブ」とは、絶対にそのマスには未確認生物がいないことを指し、「キューブ」が置かれたマスには、今後質問をすることや、追加でキューブを配置したりすることができません。
この場合、質問をしたプレイヤーも、質問を外した代償として、未確認生物がいないと判断できるマスに、新たにキューブを置く必要があります。
いっぽう、自分の持つ「手がかり」と合致しており、「いる」可能性がある場合は、「ディスク」を置きます。*1この場合、質問をしたプレイヤーは、お返しにキューブやディスクを置く必要はありません。読みが鋭かったということですね。
しばらくのターンはこうして、いないマスと、いる可能性のあるマスを盤面に表現しながら、他プレイヤーの手がかりを推測していきます。
「ここだ!」と決めたマスがあるなら、②の探索の出番です。
「探索」とは、勝利をつかむために行う行動ですが、リスクがあります。
自らの「手がかり」と合致する1マスを決め、自らディスクを設置します。(既に別プレイヤーのディスクが置いてあっても可。)
左隣のプレイヤーから順番に時計回りで、そのマスについてキューブかディスクを置いてもらいます。全員のプレイヤーが同じマスにディスクを置いたときが、ゲームが決着した合図。全員の手がかりが合致するマス=未確認生物がいる場所、となるので、探索をしたプレイヤーの勝利になります。
しかしながら、誰かがキューブを置いた場合は、そこでストップ。
質問を外した時のように、探索プレイヤーがキューブを一つ、配置します。
この場合は、自らが「いるかもしれない」条件に合致した場所をみんなに教えただけになってしまうので、損ということになりますね。
①か②のどちらかがおわったら、次のプレイヤーの手番に移ります。
早めに探索するもよし、他プレイヤーの「手がかり」を絞っていくもよし。色んなプレイスタイルがありますが、自分の手がかりが余程バレバレになってしまったとき以外は、序盤はある程度質問を進めたほうが得策な気はします。
<ゲームの魅力>
このゲームの魅力は、いかにもなボードゲーム感というだけではありません。
①他プレイヤーに質問をして順番を回すという、あまりにシンプルなルール。
②共有のボード上に見える形でヒントがちりばめられていくため、初めてのプレイヤーでも状況の変化に置いていかれるようなことが少ない。
③得点計算が不要。直感でプレイすることもできる。
④各プレイヤーに与えられた「手がかり」により、必然的にお互いへの質問が生まれるため、コミュニケーションツールとして優秀。
個人的には、①と②の点が特に気に入っています。
大がかりなボードゲームになればなるほどシステムは難解になりがちなものですが、クリプティッドは上級者だろうと初心者だろうと、出来る質問は一つだけ。
「手がかり」の傾向さえつかめてしまえば、初心者プレイヤーでも、他人の手がかりを推測出来るようになってきます。
それにしても、未確認生物の居場所が必ず一つになるように設計された、このシステムは本当に凄いです。どういうロジックで組んだら、必ず1マスを参照するマップとヒントの組み合わせを作れるんだろうか・・・?
なお、こちらのURLにもあるように、54枚のカードでは物足りなくなった方は、追加のマップを作成するアプリも公式で配布されています。
<さいごに>
「未確認生物」と聞いて心躍った方には申し訳ないのですが、このゲーム、未確認生物の場所を特定することが目標なので、それが何だったのかは語られることがありません。(箱絵の巨大魚かもしれませんが、山岳とか砂漠にいることもあるし・・・)
しかしながら、今回の未確認生物は何だったんだろうなーと思いを巡らせながら、秋の夜長にじっくり、まったりと遊ぶには持って来いのゲームなので、皆さんも是非遊んでみてください。
それでは、雲呑堂でした。
*1:ディスクの置かれたマスは、まだ質問をすることができます。外れた場合は、ディスクの上にキューブが載る可能性があります。